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K-POPの経済効果

韓国と言えばK-POPと言えるほど、K-POPの人気がすさまじいですよね。
中でも大人気K-POPボーイズグループBTS(防弾少年団)の人気はとてもすごく、中国紙・環球時報は2018年12月に、BTS(防弾少年団)の楽曲やコンサート、および関連するファッションや旅行などが生み出す直接的、間接的な経済効果が年間5兆6000億ウォン(約5587億円)に上るとする分析結果が発表されたと報じました。
この数字は韓国経済に与える影響もとても大きいと言えます。
今回はK-POPの経済効果に注目してみたいと思います。

BTSとは?

BTSは防弾少年団(ぼうだんしょうねんだん)のことで、 RAP MONSTER(ラップモンスター)、JIN(ジン)、SUGA(シュガ)、J-HOPE(ジェイホープ)、JIMIN(ジミン)、V(ブイ)、JUNG KOOK(ジョングク)の7人で構成された 韓国の男性ヒップホップボーイズアイドルグループです。
JYPエンターテインメントで作曲家として活動していたパン・シヒョクが2005年に独立し、芸能事務所BigHitエンターテインメントを設立し、自身初の男性アイドルグループとして防弾少年団をデビューさせました。
メンバーは、自身らで楽曲プロデュースや振り付けを手がけるBIGBANGをロールモデルに挙げ、自らも作詞作曲を行い、積極的にアルバム製作作業に参加しています。
デビュー年には新人賞を獲得、アルバムも相次いで発売しライブツアーを行うなど精力的に活動を続けていたが、大ヒットとまではしていませんでした。
しかし2015年に発売したミニアルバム『花様年華Pt.1』で、それまでのヒップホップ色の強かったイメージから一転、大衆的なメロディーで青春の悩みや不安を描いた「I NEED U」や「DOPE」などを発表し、徐々に注目を集めるようになります。
タイトル曲「I NEED U」で、デビュー以後初めて様々な音楽番組やチャートで1位を獲得し、 次いで発売した『花様年華Pt.2』では約30万枚近い売上げをみせ、この頃からBIGBANGやEXOといった人気アイドルグループとともに並び称されるようになりました。
2016年、花様年華シリーズ完結編である『花様年華 Young forever』を発売、約40万枚を売り上げ、同年10月にフルアルバム『WINGS』を発売し、年間約75万枚を売上げ、ガオンチャート当時の最高記録を獲得します。
またビルボード200では26位、全英アルバムチャートでは62位にランクインするなど、海外チャートでも当時の韓国最高位を記録。2017年に発売したミニアルバム『LOVE YOURSELF 承“Her”』ではビルボード200で7位を獲得しさらに記録を更新し、そして2018年5月に発売した『LOVE YOURSELF 轉 ‘Tear’』で、アジア圏出身者としては初めてビルボード200で1位を獲得しています。

外国人観光客の増加


HRIによると、BTSの人気に比例して、韓国への旅行者や、韓国からの消費財の輸出が増加していることが明らかになりました。
2017年に韓国を訪れた観光客は1020万人だが、じつにそのうちの7.6%にあたる796,000人がBTSを理由に訪韓したのだと言います。
これだけの数が芸能人を理由に海外へ行くというのは本当にすごいですよね。
肉別に中もすると、2017年と2018年の3月の数字は中国からは前年同月比11.8%増の40万3000人、アジア中東地域からは同16.4%増の44万1000人。アメリカ(10.5%増)、カナダ(15.3%増)、ロシア(12.1%増)、ドイツ(6.5%増)、台湾(26.3%増)、香港(30.3%増)、ベトナム(49.7%増)と世界中からの訪問が増加しているのが伺えます。
アジアだけでなく、欧米からも韓国への観光客が10%台で増加しており、韓国人気なのが分かります。
また、日本からの観光客も増えており、3月に訪韓した日本人は7.3%増の29万4000人にも上っています。

アメリカでの人気


また最近ではアメリカでのK-POPブームのニュースをよく目にします。
BTSの『Love Yourself:Tear』はビルボード200で初登場1位を獲得し、史上初の快挙となるなど、活躍が著しいです。
アメリカでのK-POPの歴史をさかのぼると、韓国のポップ・ミュージックがアメリカの音楽シーンに初めて登場したのは2012年だと言えます。
このとき、過激なビートと大胆なスタイルのビジュアルが融合したPsyの「Gangnam Style(原題)」のMVが、YouTubeで10億回を超える再生回数を初めて記録しています。
この「カンナムスタイル」のヒットによって「韓国語のポップミュージック」というものをアメリカ人が受け入れ始められ、PSYの後に出てきた防弾少年団やEXOなどのアーティストも、韓国でリリースした韓国語の曲がそのままアメリカでもヒットしています。

輸出の増加

K-POP人気が韓国経済に与える影響として輸出の増加もあげられます。
BTSが宣伝などに協力した消費財の輸出は11兆ウォン(約1兆1000億円)に上り、これは全体の輸出総額の1.7%を占めています。
特に、衣類、化粧品、食品がBTS人気の恩恵を受けているといい、輸出を伸ばしています。
歌手グループが輸出に恩恵を与えるとは、本当に規模の違いを感じますね。

認知度の効果

韓国現代経済研究院が12月に発表したBTSの経済効果に関する報告書によるとBTSがデビューした2013年以降、BTSの認知度の上昇に伴い、韓国に来る外国人観光客の増加の効果は年平均79万6000人(来韓外国人観光客の7.6%に相当)で、そうした外国人客の消費総額は9249億ウォン(約922億円)に達するという。BTSの認知度が1ポイント増加した場合、外国人観光客の増加率が0.45ポイント上昇することが分かったと発表されました。
BTSの認知度上昇に伴う主要な消費財の輸出額は1兆2400億ウォン(約1236億円)で、これに伴う国内生産誘発効果は2兆5100億ウォン(約2503億円)、付加価値誘発効果は7000億ウォン(約698億円)と推計され、BTSの認知度が1ポイント増加した場合、主要な消費財の輸出額の増加率は、衣類が0.18ポイント、化粧品が0.72ポイント、食品が0.45ポイント上昇するといいます。

マーケティング力

BTSが所属している事務所は大手事務所ではありませんでした。
そこで、デビュー当初から韓国内での活動には限界があると判断し、海外に目を向けたマーケティングを意識してきたと言います。
また、YouTubeやInstagram、TwitterなどのSNSを巧みに利用したマーケティングも今の時代に合っていて、また海外での知名度を上げる手法として成功だったと言えます。

韓国のこうしたターゲットを見据え、うまくつなげていくマーケティングから学べる部分も多そうですね。

今後もBTSを始め、K-POPの海外での活躍ができそうです。

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