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韓国進出の際の注意点

弊社には韓国進出を目指す数多くの事業者様からご相談をいただきます。
よく質問されることの一つに「韓国進出の際に気を付けるポイントはなんですか?」という質問があります。
韓国は日本の隣国で親近感もある国かと思いますが、いくら隣国といえど国が違えばやはり文化も違います。
日本と同じ感覚ではうまくいないことも出てくるのではないかと思います。
韓国で事業を展開される際には、文化の違いを理解しておくことが必要です。
今回は韓国進出において注意したいポイントをまとめてみます。

文化の違いで片づけない

「文化の違い」という言葉はとても便利な言葉かと思います。
現地でビジネスを進めていくと双方の感覚の違いから日本チームと現地チームで衝突が起こることも少なくないのではないかと思います。
これを「文化の違い」と理解することは悪くありませんし、必要なことです。
しかし、ただ「文化の違い」だとそのまま片づけてしまってはもったいないです。
「どうして衝突してしまったのか」、「日本人と現地の方の考え方の違いはなんなのか」。
現地ではどのようなところに価値を置くのはなど、現地の文化や現地の方の考え方を理解することで現地でのビジネスもうまくいくのではないかと思います。

韓国文化の特徴

3つの文化

韓国の文化は、「ウリ(わたしたち)文化」、「情の文化」、「人脈の文化」といわれます。
特に韓国人は人の輪を大切にする傾向があり、韓国でビジネスを進める上でもこの考えはとても重要だと言えます。

「ウリ」文化

韓国人は우리(ウリ・わたしたち)という単語をよく使います。
これは個人主義の日本人とは違い、集団主義の韓国人の性格や考え方をよく表しています。
韓国語の우리(ウリ)はひとつの韓国文化でもあります。
日本語に直訳すると、우리(ウリ)は我々、もしくは私たちとなりますが、実際にはこのとおりではありません。自分にとって身近な存在のことを우리(ウリ)という、この認識である程度間違いないでしょう。
韓国人にとって、우리(ウリ)は親近感そのものであり、韓国人の国民性を象徴しています。韓国人は自分にとって親しい関係の人間をとても大切にします。
これは自分の国に対しても同じ考えで、韓国人たちはそんな우리나라(ウリナラ)に愛国心を持っています。
韓国でのビジネスにおいては、パートナーである韓国人にとって自分がこのウリの存在となり得るかどうかが重要な鍵であるとも言えます。

「情」の文化

韓国人は情が深く、困ったことがあればとにかく助けてくれることが多いです。
友達のことも家族のように困っているときは手をさし伸ばしてくれます。
しかし、一方で他人には冷たい反面もあります。
一度知り合いになれば、とても大事に考えてくれますが、赤の他人は困っていても知らんぷりなんてこともあります。
これも「ウリ文化」の仲間意識の強さかと思います。
しかし、情が深い反面、プライバシーにも遠慮なくガツガツ入ってこられるので戸惑う場面もあるかもしれません。
それも慣れてくると「情が深い」と感じられるようになってきます。

「人脈」文化

韓国はコネ文化とも言われ、特に商談では、直接コンタクトを取るよりも第3者の紹介があった方が、お互いの関係や信用を築くのに有利に働くことがあります。
そのため、現地での人脈を作ることは韓国でのビジネスを成功させるために、とても大事なことだと言えます。
先ほど紹介した「ウリ文化」や「情の文化_の特徴とも言えますが、韓国では親しい関係の人間をとても大事にします。
逆を言えばよそ者には厳しいという点もあります。
心を許してもらえる親しい間柄の人脈を持つことは韓国でのビジネスにおいてとても強みになります。

自己主張の重要性


韓国の「ウリ文化」、「情の文化」、「人脈の文化」について紹介しました。
親しんでもらえる仲間や人脈を作ることももちろん欠かせませんが、同時に韓国では個人の自己主張が強く、個人の力が評価される社会となっています。
そのため、ビジネスを順調に進めるためには、親密な人間関係を築くとともに、自ら自己主張していくことが必要です。
また、ひとつ頭に入れておきたいこととして、韓国人は交渉中は感情的になる方もいることです。日本の感覚では驚くことがあるかもしれませんが、相手が感情的なっている場合はこちらも感情的にはならず、落ち着いてこちらの主張をしながら対応することが大切だと言えます。

韓国の商習慣

忍耐強く待つ

韓国のビジネス文化は傾向的に保守的であると言えます。
北米や欧州と比較すると、ビジネスのペースはゆっくりしたものになっており、決断までに時間がかかることがほとんどですので忍耐強く待ちましょう。
この辺りは欧米と比べると日本と似ているのではないかと思います。

ルーズな一面も

韓国に限らず、海外でビジネスを進める上でやぱり避けられないことは納品など約束の期限が守られないこともあるという点です。
期日をしっかりと守るところは日本人の良いところとも言えますが、韓国でビジネスを展開する際にはこういった少しルーズな一面も頭に入れておく必要があるかと思います。
あらかじめ、こういったケースもあるということを理解して起き、柔軟な対応ができることが大事です。

ビジネスマナー

年齢と肩書き

韓国は儒教の国のです。日本とは違い韓国の会社では、外部の人に自分の会社の上司を説明する際でも敬語を使用します。
例えば、商談中相手が自分と同程度の役職であっても、年上だった場合は常に敬意を表すことを心掛けてください。
また、相手を呼ぶ際は必ず敬称を付けます。日本語の「様」にあたる言葉は、韓国語で「任(ニム)」です。相手を呼ぶ際は「肩書き+任」または「名字+肩書き+任」と呼ぶようにしましょう。

接待(会食)の重要性

韓国では、接待や会食はビジネスの関係を構築するために必須であると考えられています。
座席の上座・下座のマナーは日本と同様です。入り口から最も遠い奥の席が上座です。1番目上の方が上座に座ったら、その周辺にホストが座るようにします。
お酒は、目上の方が飲み始めるまでは決して口をつけてはいけません。これは料理も同様です。また、韓国ではグラスにお酒が残っている際に注ぎ足すのはマナー違反になります。お酒を注ぎ足す行為は法事で行われる行為であるため、必ずグラスが空になってから注いでください。また、一般的に女性はお酌を行わないため注意しましょう。
韓国では、茶碗をテーブルから持ち上げて食べるのはマナー違反です。必ず置いたまま食べましょう。一般的にご飯やスープを食べる際はスプーンを使用します。
接待の費用については、お互いの体面を保つためどちらが支払うかと、話題に出されることもありますが、基本的には招待した側が支払うのが韓国でのビジネスマナーです。

スムーズなビジネス展開のために

韓国でスムーズにビジネスを展開するためには、やはり韓国文化の理解が必要です。
また同時に信頼できる現地の人脈つくりは必須となります。
弊社では韓国進出のサポートと共に、現地での有力な人脈紹介など、人脈作りもサポートさせていただきます。
ぜひお気軽にご相談ください。

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