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韓国のECサイトとは

韓国はインターネット普及率が世界でナンバー1と言われているのはご存知でしょうか?
インターネットの普及率と比例してECもとても普及しています。

ECは「electronic commerce」の略語で、日本語では電子商取引と訳され、インターネット上でものやサービスを売買すること全般を指します。
「インターネット通販」や、「ネットショップ」といった、ネット上のショッピングツールをECだと考えれて頂ければよいでしょう。
韓国ではこのECによる取引が年間で17兆円以上もあります。
日本の2016年のネット通販の市場規模が15.1兆円であり、韓国はこの金額を上回っており、金額がECで取引されています。

そんな韓国ECの特徴についてご紹介させていただきます。

韓国ECの基礎知識

韓国のECは大別すると2つに分けられます。
1つ目は、Gマーケットを筆頭とする「総合型ショッピングモール」で、もう一つはファッションをメインにしているファッションECです。
ファッションECは個人が運営していることが多く、それぞれ個性的な強みのあるECモールが韓国国内には多い存在しています。
代表的なモールはG-market、11番街、Auction、クーパンなどがあげられます。

韓国での代表的なECサイト

①G-Market

G-Market は韓国でネットショップを利用する方なら誰もが利用していると言えるほど、浸透している韓国ナンバーワン EC サイトです。
基本的な形式はモール型のECになっており、化粧品からファッションなど、レディース、メンズ、キッズまで様々商材を扱っています。
登録には厳しい審査があり、対応可能言語が韓国語、英語、中国語のみという点もあり、日本企業にとっては進出が難しい現状です。

②11番街

11 番街は韓国でG-Marketに継ぐと言えるほど、韓国で高シェアされているECサイトです。
サイトの作りはG-Market と同様にモール型 EC サイトです。
扱われている商材も様々で、ファッション、コスメ、電子危機など数万点以上の商品が掲載されています。
11 番街の最大の魅力はポイントは割引が多いという点。30% ~ 50% オフなどのタイムセールを定期的に実施しており、よりお得な買い物情報を得るために利用するユーザーが多いと言えます。

③TMON

TMONはG-Market や 11 番街と比べるとまだユーザー数が少ないECサイトですが、近年急激に伸びているサイトです。
こちらもモール型 EC ですが、食品配達(ピザ配達)や旅行パックなど、通常の商品のみでなく、アクティビティ予約なども扱っています。
定期的に割引の紹介をしており、11 番街と同様にお得情報を求めるユーザーが定期的にチェックし、利用している韓国 EC サイトの一つです。

 

韓国ECへの出店の厳しさ

上にあげたような、韓国シェアの高いECサイトは取り扱いの幅も広く、日本から韓国への越境 EC を 試みる日本ECサイトが多い反面、韓国の主要 EC サイトへの出店はハードルが非常に高いのが事実です。
ネット上で審査を実施すること自体は可能ではあるものの、実際のところ韓国に工場や店舗がないと商品を出展できないことがほとんどで、越境 EC という形で日本からの直接配送は非常に厳しいというのが現実です。

特に韓国シェアno.1の G-Market は出展条件が非常に厳しく、泣く泣く出展を諦める日本サイトも少なくないでしょう。
一方でG-Marketのような大手サイトではなく、特化型の規模の小さい EC サイトでは、越境 EC 形式で出展できる EC サイトもあるので、その辺りを利用しているサイトとあります。

韓国ECの特徴

写真を重視する韓国

韓国のECサイトと日本のECサイトでは違いがあります。
洋服を買うときには日本ではzozotownのような服の総合サイトがありますが、韓国ではレディースはレディース専門、メンズはメンズ専門といった専門性によりECサイトが分かれてます。
個人が運営しているファッションサイトが多いのも韓国ECの特徴です。
韓国人は「ドンデムン」で卸す商品を仕入れ、写真を綺麗に撮り、それを掲載します。
韓国のECは、ともかく写真を重要視し、説明文は二の次の傾向が高いです。
韓国人は写真により買うか買わないかを判断します。
写真重視で魅力的な写真をアップすることであらゆるコーディネートで消費者がイメージを想起しやすいようになっています。
日本ではキャッチコピーや説明文により商品の良さを引き出すことが多いですが、韓国ではとにかく写真を綺麗に撮ることが重視されます。

ランキングよりもトレンド

日本のECサイトは人はランキングに重きを置いた構成になっていますが、韓国のECサイトはランキングがない場合も多いです。
ランキングよりも旬なヒット商品といったトレンド商品が人気な傾向があります。

インフルエンサーの存在

韓国では「インフルエンサー」が自身のECサイトを立ち上げることが多いです。
インフルエンサーは韓国では影響力がとても強く、自身がモデルとなり、ECサイトの運営をすることで売り上げが伸びています。
服だけではなく、コスメも発売するなど発売の幅も広く、人気のあるインフルエンサーはヒットする商品をたくさん生み出しています。

韓国ECに関する調査データ

インターネット大国の韓国

最初にも述べましたが、インターネット普及率が世界でナンバー1と言われているインターネット大国です。
特にスマホの普及率が 88% と圧倒的に高く、世界でも最もスマホ保有率が高い国です。
更に、インターネットのスピードも、18 MBPSと世界で最も早いと言われています。
韓国ではインターネットユーザーの60%以上がECサイトを利用したことがあります。韓国人のインターネットユーザーの大半は1年間で1度はECサイトで購入をしています。
インターネットユーザー自体が多いので、ECサイトを利用している人口も非常に高いと言えます。
また、20代から40代のインターネットユーザーの80%以上がEC上で製品の購入経験があるというデータがあります。

韓国ECで人売れている商品

韓国でECサイトで1番売れている商品はなんだと思いますか?
1位は旅行体験予約
2位はアパレル
3位はバイク製品
となっており、旅行をECで予約するユーザーが多いことが伺えます。

また、デバイスごとに注目してみると非常に購入率が高いものがスマホです。
最初にも触れた通り、韓国はインターネットの普及率が高く、比例してスマホの保有率もとても高いです。
ECサイトでもスマホの売上が非常に高くなり、年々上がっています。

進むモバイル化

韓国の市場調査会社が2016年に発表したデータでは、インターネット利用者の中でスマホなどのモバイルユーザーの率は62%、パソコンでショッピングする人は28%という結果になりました。
20代では、ECサイトを利用する際にスマホなどのモバイル端末から利用する割合が85.8%、30代では79.4%、40代で60.4%、50代が32.5%と若い世代の方はもちろんのこと、年配の世代にもスマホが普及していることが頷けます。このスマホの普及率もあり、韓国の大手ECサイトでは全てモバイルユーザー向けにECサイトのアプリを作成することでユーザーを取り込んでいます。
現在ではモバイルでのユーザーを獲得することはECサイトにとっては不可欠な要素となっています。
アプリの使いやすさなどの差別化も重要なポイントと言えます。

韓国越境ECを成功させるには

韓国での代表的なECや特徴について注目してみましたが、日本のECとは違った点も多くあることが伺えます。

また、韓国での越境ECを成功させるために具体的にどのような方法が有効なのかについてもお伝えしたいと思います。

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